米ドル復活&円安再び

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米ドルが復活

今週は中国のコロナ感染者増加のニュースで、リスク回避のため安全資産の米ドルが上昇しました。

サンフランシスコ連銀デーリー総裁とクリーブランド連銀メスター総裁ともに、タカ派発言でした。

来月の利上げ鈍化を示しつつ、今回が引き締め策の終わりではなく、利上げは今後も長期的に維持すると強調しました。

FRBはインフレが落ち着くまで、利率5%ぐらいを目指す予定で、市場もこれを織り込んでいると見られます。

FRBにはインフレを抑制しながら、これ以上経済に負担をかけないように引締めを行うバランスが要求されています。

金利差拡大は米ドルに有利に働きますが、日銀が他の中央銀行と金融政策方針が異なるため、日本円が不利な状況です。

日銀はイールドカーブコントロール政策を調整しないため、ドル円は今月10年国債利回りと90%の相関関係のFRB金融政策の変動に影響され続けています。

しかしながら、日本のインフレも加速しはじめており、政府は2000憶ドル規模の政策を発表し、企業に賃金上昇を促すよう働きかけています。

日銀総裁もイールドカーブコントロール緩和への可能性を示唆している状況で金曜日に発表される東京消費者物価指数は、来月の日銀決定に向けて市場の形成に重要な役割を担うでしょう。

原油が復活&株価は低め

原油は大幅なボラティリティを見せ、今年最安値を更新したのちに再び上昇に転じました。

中国と欧州での燃料需要に対する懸念で、原油価格は下落し、OPECの増産検討のレポートでさらなる売りを引き起こしました。

しかし、このレポートはサウジアラビアのエネルギー大臣によって否定されたことで原油価格は上昇しました。

原油の需要が急速に悪化しているなかで供給は未だ制約されており、売り圧力を打ち消しているので現状では原油価格は具体的な方向性を見出せずにいます。

その一方、米株価市場は利回りの上昇と中国を巡る警戒心で、一歩後退しました。

取引量は大きく下回り、木曜日の感謝祭を前に流動性の欠如でボラティリティを増幅する可能性を示唆していることが懸念で、投資家たちは様子見の状態です。

テスラはテールライトの欠陥により、約30万台をリコールしたことが起因で、テスラ株は約7%の下落になり、最安値を更新しました。

中国での規制強化への懸念もテスラに芳しくない影響を与えています。

NZ中銀の政策発表

今日は主要な経済指標発表は予定されていませんが、注目が集まる経済指標はカナダ9月小売売上高およびユーロ圏11月消費者物価指数となります。

明日GMT01:00予定のニュージーランド準備銀行の政策発表は注目が集まるでしょう。

市場の0.75%の利上げ可能性は66%で、残りは0.50%の利上げが予想されています。

中国の不動産業界の見通し悪化が注目されているにもかかわらず、インフレ長期化の兆しが0.75%利上げの予想に繋がっていると見られます。

0.75%利上げの場合は、NZドルが一時的に上昇するとの見方が強まっている状況です。