米ハイテク銘柄が収益報告前に急騰で米株価上昇

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米ハイテク銘柄が収益報告を控え急騰

昨日はFRBの利上げ停止観測から米株式市場は楽観ムードとなり、S&P500は4,000レベルに到達しました。

FRBメンバーが0.25%利上げ支持を示唆したとの発言後は、先週金曜日の米株価急騰にも結びつきました。

来週開催予定の米政策会合前に不透明さがなくなり、企業の前向きなレポートとともにハイテク株は上昇しています。

株式市場のセンチメントの変化には、大手テクノ銘柄であるマイクロソフト社とアルファベット社による大量解雇のニュースが一番の要因でしょう。

マイクロソフト社は、人気のチャットボットChat GPT の開発者であるOpen AI との提携関係の延長を発表しました。

同社は今日の第4四半期の収益報告では減少が見込まれていますが、Chat GPTとの今後の展開の話題で前向きな方向性に舵を取ることになるかもしれません。

テスラ株価は、ここ数日で14%以上も急騰しました。

それゆえ、ナスダックは米株価主要指数の上昇を先導しており、その下降トレンドラインを上回ったところです。

現段階では、米株価の復活が持続可能か、一時的なものになるかは分かりませんが、市場は今年の成長見通しについて悲観せずにいられる理由が十二分にあると言えます。

しかし、今日はS&PグローバルのPMI速報値の発表を控え、その結果に注目が集まります。

ユーロ圏内PMI指数発表でユーロ上昇緩和&ポンドは下落

今日は米PMI指数の発表があり、12月の測定値に続いて注目を集めるでしょう。

米経済への懸念とインフレの減少とともに、FRBの態度軟化が予想され、米ドル上昇が緩和しました。

しかし、他国の経済成長への懸念もあって今週の米ドル下落もやや減速しているように見受けられます。

フランスとドイツのPMI指数は混合の結果となりましたが、ユーロ圏全体の指数は今月50を超えて成長となりました。

しかしながら、ECBのメンバーには急速な金利引き締めへの必要性を疑問視する声も多く、PMI発表前よりユーロの上昇は緩和しました。

今もなお、ラガルド総裁は金利の大幅引き上げを支持しており、タカ派意見がハト派を上回る可能性が高いでしょう。

ユーロは米ドルに対して1.0860ドルで推移しましたが、ポンドは1.2300ドルまで下落しました。

英サービス業PMIは1月に大幅に低下して英経済は既にリセッションに陥っている可能性が高まっています。

アジアセッションでは、木曜日発表の米第4四半期GDPとともに、オーストラリアとニュージーランドのCPIも材料視されることでしょう。

中国再開の楽観ムードのなか、豪ドルとNZドルは今月最も上昇している通貨です。

米ドル下落もゴールド高値更新

中国の経済再開への懸念のなか、需要回復への期待がまだ十分に原油価格に対しては影響していないようです。

銅など他のコモディティーに比べると、原油価格は未だ大幅な上昇には至っていない状況です。

ゴールドは今年前年比で6%ほど上昇し、過去9か月のピークである1.942ドル辺りで推移しています。

米ドル下落と世界的なインフレ減少およびFRBの態度軟化への期待によって、ゴールドは過去3か月で以前のように安全資産の地位を取り戻しています。

このままインフレが減速する限りは、この傾向は続くと言えるでしょう。