米経済は縮小&カナダ中銀は今日政策金利を発表

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米PMIは縮小もユーロ圏PMIは成長

昨日はユーロ圏PMI速報値が経済成長を示したものの、市場の反応は限定的でした。

しかしながら、同日に発表された低調な米PMI指数と比ベてユーロは米ドルに対して上昇トレンドに留まりました。

12月の米製造業およびサービス業PMI指数は、12月より上昇したにもかかわらず、縮小しました。

理由は、世界最大の経済活動が縮小し続けていることを示しているので、FRBによる利上げ幅の縮小と年内の0.5%利下げの観測を裏付けた格好になりました。

その一方、欧州ではイタリアやギリシャ中央銀行総裁の慎重な姿勢にかかわらず、ECBによる次の2会合連続での0.5%利上げが予想されています。

当面の間、市場は先週のラガルド総裁による高インフレに対応するための利上げコースを維持すべきとの意見を重要視したものと見受けられます。

総裁は、この意見を疑問視する人は、立場を修正すべきと発言しました。

来週開催されるFRBとECB両政策会合に向けて、ユーロは米ドルに対して恩恵を受ける可能性があります。

ユーロドルは、今月12日にキーとなる1.0800圏内を突破した後、上昇し続けており、近い将来、1.1175圏内まで更新するとの憶測が強まっています。

豪ドルはインフレ加速で上昇&カナダドルは今日金利政策発表

昨日はオーストラリアのインフレ率が発表され、第4四半期にて予想以上の加速を示し、今日の豪ドルは上昇しました。

総合インフレ率は33年ぶりの高水準となり、豪中銀による大幅利上げの観測を高める形となりました。

市場は豪中銀による次回会合での0.25%の利上げを80%の確率で支持しています。

そして、2四半期続けて、利上げの上昇も織り込んでいる状況です。

中国の経済再開への期待も相まって豪ドルは米ドルに対して、しばらく上昇トレンドが続くことでしょう。

今日はカナダで政策金利発表を控えているため、カナダドルにも注目が集まっています。

市場は75%の確率で、今回0.25%の利上げを予測しています。

カナダ中銀が更なる利上げを実施するならば、カナダドルも上昇する可能性があると言えるでしょう。

市場はこれが最後の利上げとの予測をしているので、カナダ中銀が今後の利上げを示唆するなら、カナダドルの上昇はこれから続く可能性があります。

米株式市場は企業の収益報告を注目

昨日の米株式市場は、まちまちな企業収益結果とテクニカルな面での不具合によって、S&P500とナスダックはマイナスで取引を終え、ダウ・ジョーンズのみが利益を上げる形となりました。

80銘柄以上がテクニカルな面での不具合の影響を受け、市場は混乱を招きました。

始値が大きく変動したことで、米国証券取引委員会による調査を促しました。

第4四半期の企業収益報告も本格化している状況です。

S&P500の下落は産業の損失が要因といえるかもしれませんが、マイクロソフト社は弱い経済の中で好調な収益結果となり、株価も4%以上も急騰しました。

今日はテスラ社による収益報告が予定されており、収益は2,415万ドル、1株当たり1.13ドルの利益が見込まれています。