米国のインフレ期待の拡大はドル高につながり、米ドルはユーロに対しても強化

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USDJPYは高い水準で週を終えることになりました。ロンドン市場後半では134円台で推移していたUSDJPYは、NYの朝のセッションで135円台を目指しましたが、勢いがつかず、ミシガン大学の消費者センチメント調査の発表前には134.80円付近で推移していました。調査によると、今後1年および5〜10年間のインフレ率の予想が市場の予想を上回り、米ドルが強化されました。特に、5〜10年後のインフレ期待は2011年3月以来の最高水準に達し、インフレ期待の上昇が印象づけられました。

調査発表直後、USDJPYは一時的に135円台に上昇しましたが、実際の消費者センチメント指数が予想を下回ったため、利益確定売りにより、発表前のレベルを下回りました。しかし、米国債利回りの上昇とともにドルが再び強まり、USDJPYは約135.70円まで上昇しました。午後には、やや引き戻されて135.60円程度で推移しました。

また、米ドルはユーロに対しても強化されました。ロンドン市場で1.0930付近に達した後、ユーロは、ミシガン大学の消費者センチメント調査が発表される直前にユーロの売りが強まったため、急落して1.0880付近まで下落しました。米ドルの強化により、為替レートはさらに1.0850を下回りました。ユーロは週末には低水準で推移しました。

ユーロに対しては、ドルの売りによるユーロ売りが影響し、ロンドン市場では147.50円程度から146.60円程度まで下落し、USDJPYの上昇に支えられて、後に147.30円程度まで戻りました。

ポンドについては、ロンドン市場ではユーロ売りとポンド買いが見られましたが、後にポンド売りに転じました。米ドルに対しては、ポンドは弱含みで、ロンドン市場で1.2540程度に達した後、1.2450を下回りました。