ロンドン市場ではドル売りが主流のセンチメントとなって今週初めに見られたドル買いトレンドに対し、週末を控えて市場参加者が調整を行っています。米国および英国市場では3日間の休暇が控えており、これを見越しての動きです。米国の債券利回りの低下がドルの上昇ポテンシャルを抑制しており、10年債利回りは3.82%から3.77%に後退しています。その結果、欧米株先物およびアフターアワートレードは方向感を欠き、変動が激しくなっています。後場のニューヨークセッションで発表される最新の米国個人消費支出（PCE）デフレーターや他の重要な指標への期待から、市場センチメントは慎重な姿勢を示しています。
ドル円ペアに関しては、前日の140.26近辺の高値に続いて、現在は上昇トライの維持に苦戦し、控えめなパフォーマンスを見せました。ロンドンの取引初期には下圧があり、約139.50まで下落しました。しかし、その後は139円台中盤で安定感を見せました。
ユーロドルペアは1.07台後半での取引が行われています。東京市場では1.0720からわずかな上昇を見せ、1.0740付近まで上昇しましたが、ロンドンの取引初期には1.07台後半で慎重なトレードが行われました。現在は米国の債券利回りの低下を受けて、わずかな上昇を示し、約1.0747まで上昇しています。同様に、ユーロ円ペアも150円を中心に振れ動いています。ドル円ペアと同様に上昇の抵抗に直面し、ロンドンの取引初期には一時的に149.80程度まで下落しました。しかし、欧州株の安定の兆候を受けて150円台に回復しました。対ポンドでは、ユーロは今日注目すべき売り圧力を受けています。欧州中央銀行（ECB）のチーフエコノミストであるレーン氏は、インフレトレンドの変化に期待がある一方で、目標利率の達成に自信がまだ持てていないことを強調しました。そのため、ユーロの買いに対する市場の反応は限定的なものとなっています。
次にポンドドルペアに焦点を移すと、1.23台上半ばでの取引が行われ、東京市場からの上昇勢いを維持し、ロンドンの取引初期には1.23台下半ばで取引が始まり、徐々に上方に進みました。一時は1.2380付近のピークに達しました。また、ポンド円ペアも強さを示しており、172円台中盤での相場の推移を乗り越え、ロンドンの昼間には173円まで上昇しています。一方、ユーロポンドペアは弱いパフォーマンスを見せています。0.87付近での抵抗を受けた後、約0.8670まで下落しました。
