主要通貨が米国の消費者物価指数(CPI)の発表を控え、さらに明日に控えた連邦公開市場委員会(FOMC)の会合に向けて、東京市場では落ち着いた様子を見せています。特に、ドル/円ペアは139円台半ばで安定した動きを続けています。市場ではFOMCが現行の政策金利を維持するとの期待が広がり、ややベアリッシュなムードが漂っています。午後に一時的に139.33円を下回ったものの、買い圧力が再び入り、迅速に反発しました。
一方、ユーロ/ドルペアは1.07台の上限圏内で推移しています。米ドルの弱含みを活かして、ユーロは着実に上昇し、1.0750から1.0796まで、1.08の節目にわずかに迫る高値を記録しました。ただし、この重要な水準近くで売り圧力が存在し、さらなる上昇が制限され、その後は軽微な調整が見られました。
逆に、ユーロ/円ペアは、堅調なユーロのドルに対する買い圧力もあり、力強い動きを示しています。朝の150.00円からわずかに上昇し、150.20円前後の範囲を維持しました。しかし、欧州の投資家の積極的なユーロ買いにより、対ドルでのユーロ買いが強まり、ペアは約150.60円まで急騰しました。
中国に焦点を移すと、中国人民銀行(PBOC)は午前10時20分を過ぎて1週間物レポレートを従来の2%から1.9%に引き下げるという戦略的な動きを行いました。これは、15日の中期貸出制度(MLF)の引き下げと20日の最優遇貸出金利(LPR)の引き下げへの期待が高まる中で行われました。これらの期待が強まるにつれ、中国元の価値に下押し圧力がかかり、米ドル/中国元ペアは7.1672というレベルまで上昇しました。特筆すべきは、この上昇が最近の米ドルに対する中国元の相場の高値を上回ったことです。