東京市場では、先週までの強いドル対円相場からの修正が見られ、週のスタートとなりました。これは、中国市場が連休明けに再開したことに伴い、リスクに対する懸念が広がり、積極的なリスク回避の姿勢が高まったためです。この影響により、中国元の切り下げやアジア株の低調なパフォーマンスなどによって、円への需要が高まりました。午前のセッションでは、一時的に143.24までドル円が下落し、その後、やや反発して143.60台に戻るなど、円安基調が継続していることを示しています。
午後に入ると、ドル売り円買いの圧力がやや高まり、ドル円は143円台中盤で推移しました。円の買い圧力はある程度抑えられており、朝の安値を下回ることは避けられましたが、上昇には抵抗があるということが示され、市場は慎重なムードとなっています。
一方、ユーロ円相場は156円のレンジ内で変動しました。先週の終盤には、ドイツや他の国々からのPMIデータの弱さを受けてユーロは大幅に弱含みました。156円台後半から155円台まで下落しましたが、週末には再び156円台の水準まで回復しました。新たな週が始まると、ドル円の調整によって156.20円付近まで上昇しましたが、下方の圧力はそれほど強くありませんでした。その結果、ユーロ円相場は156円のレンジで推移し続けました。
一方、EUR/USDは1.0900ドル台で相対的な安定を示していました。
連休明けを迎えた中国元は、休み中にオフショア元への売り圧力があり、軟調な動きを見せました。中国人民銀行による朝の基準値がドルに対して元安を示したこともあり、連休前の1ドル=7.17元から7.20元を超える水準で取引が開始されました。その後もドルは元に対して強まり続け、7.2197まで上昇しました。これにより、中国元は軟調なトレンドを示しました。