午前の取引セッションで、USD/JPY通貨ペアが145円の重要な水準を超えるという大きな出来事が起きました。しかし、その後市場のセンチメントは矯正モードに急速に切り替わりました。
USD/JPYの上昇トレンドは、先日の海外市場で報告された初期失業手当の好調な数字とともに、第1四半期の米国GDPのプラス修正に帰因することができます。東京市場の取引開始時には、ドルは円に対して強さを示し続け、為替レートは144.90円前後で推移していました。この好調なトレンドに触発されて、市場参加者は145円という重要なマイルストーンを目指し、一時的に145.07円という高値を記録しました。特筆すべきは、この価格の変動は、昼間のセッションで観察された円売り活動と、朝の東京消費者物価指数発表で明らかになった成長の鈍化に影響を受けていたという点です。
しかしこの重要な水準に市場が接近するにつれて、後続の修正が発生し、ドルへの売り圧力が生じ、円の買いが急増しました。鈴木財務大臣が市場の過度な動きへの適切な対応の必要性について発言したことも、ドルの売りを後押ししました。その結果、USD/JPYペアは変動し、144.70円前後を振り子のように動き回り、145円を超える試みで得られた早期の利益を消し去り、144.60円で落ち着きました。
昨日の海外市場で米国経済指標の強さにより、ユーロ/ドル通貨ペアは1.0940付近から中1.08のレンジに下落しましたが、東京市場でも引き続き中1.08のレンジ内で取引が行われています。前日の安値である1.0860を試す動きもありましたが、ユーロ/ドルペアはその水準を突破せず、わずかな反発後に相場は横ばいとなっています。市場参加者は今日のユーロ圏消費者物価指数の発表を待ち、より詳しい情報が提供されることを期待しています。
一方、ユーロ/円通貨ペアは157円のレンジ内で取引が行われました。前日の市場で観察されたユーロ売りとドル買いにより、一時的に中157円の水準に達しましたが、午前のセッションでUSD/JPYが145円を超えようとする試みがあり、それによってユーロ/円ペアは157.58円まで一時的に反発しました。しかし、その後の上昇は相殺され、相場は安定期となり、価格の変動は限定的なものとなっています。