明日米CPI指数に注目&日銀政策支持発言で円安 投稿者: kaigaifx-trade2023年2月13日2023年2月13日市場ニュース 明日の米CPI指数発表まで様子見 先週FF先物はFRBの利上げ継続とともに、年内の利下げを予測して最終レートを大幅に引き上げました。米国の堅調な雇用統計とISMデータを受け、CPI指数の上振れへの懸念が高まったことで、今日の短期金融市場は、FRBの最終レートの更なる上昇を織り込んでいる状況です。堅調な雇用データとサービス業PMI数値を背景にFBRメンバーによるタカ派発言は、市場にとってFRBの方向転換を疑問視する機会となったように見受けられます。先の政策会合後のパウエル議長の発言を市場はハト派と捉えて、一時最終レートは4.82%まで下方修正されました。しかし、その後5%以上に修正され、今日は5.19%になっています。FRBメンバーのタカ派発言だけでなく、新しい方法を導入してから初めての数値となる米CPI指数も市場の不安材料となっています。さらに12月の米CPI速報値とコア数値が上方修正されたので、1月の指数も予想以上の上昇となる可能性があるでしょう。 明日の米CPI指数に注目&米利回り上昇が株価に影響 一方で、米2年債と5年債利回りは今日、上昇傾向にあります。2年債については、過去2か月半ぶりの高値、5年債は1か月振りの高値を更新しました。しかしながら、欧州市場の開幕とともに米10年債利回りは3.75%の高値から下落しており、株価に若干の安心感をもたらしました。先週ナスダック総合指数は、約2.4%下落しました。理由は長期借入コストの価格上昇がハイテク株に打撃を与えたことで、過度のバリュエーションへ疑問を投げかける格好となったためです。企業の収益報告がひとまず落ち着いた今、株式市場は今週発表のCPI指数とFRBメンバーによるその指数への反応に対して様子見となるように見受けられます。それまで欧州株式市場はつかの間の休息を堪能して、今日小幅上昇で取引されています。 日銀政策修正が期待はずれで円安 今日の米ドルは他の主要通貨に対して、上昇している状況です。利益の拡大の背景には、円の急落が影響している模様です。先週の金曜日に日銀の雨宮副総裁が新総裁への打診を断ったとの報道があったため、一時円高になりました。しかし、新総裁候補に植田氏の名前が挙がり、テレビで現在の日銀の超緩和政策を支持する発言をしたので、市場の政策修正への期待が薄れました。今日、日本の第4四半期GDP発表を控えて、日銀総裁人事についての政府の決定が続くので、円のボラティリティはさらに高まると言えるでしょう。米ドルは日本円に対して、0.9%上昇して132.60円で取引を終えました。 NZドル上昇&英雇用統計控えポンド下落 他の通貨では、ニュージーランド国債利回りが上昇したので、米ドルに対してNZドルが最も上昇しています。一方、欧州通貨は米ドルの復活に対して勢いを失っているように見受けられます。ユーロは1か月ぶりの安値で取引されている状況で、今週の英雇用統計やインフレ率の発表前にポンドも下落しています。